スペインの国教はキリスト教のカトリック教派である。私の学校はカトリックの中でも Jesuitinas、つまり日本にザビエルが初めてキリスト教を伝えたイエズス会系の学校である。ずっと「小学校」と記載していたが、正確には幼稚園から高校まで育成する一貫校である。便宜上、小学校と記載する。
80年代当時はまだスペインは信仰心の厚い国で、当然、私の学校には授業の一つに宗教の時間があった。新約聖書を生徒が読み、その内容について意見を出し合い、司会役の先生がまとめるといった進行だったと思う。記憶に残っているのは、罪を犯した女性をキリストがかばうといった話だったと思う。まだ私は子供だったが、その話を聞いてなんだかモヤモヤした記憶がある。「単純すぎるなあ。人間てもっと複雑だと思うけど」と人生経験の少ない子供ながら納得できない気持ちになったことがある。ちょうど日本の道徳の授業に似ている(そもそも、特別な学校を除いて日本の学校に宗教の時間がないのは不思議だ。GHQに禁じられたのだろうか。。)。正確に覚えていないので、そのうち新約聖書を大人の視点でちゃんと読みたいと思う。
絵は聖書からキリストが現れて私に説教しているところを表現した。