宗教の記事が続いたのでもう一つ。スペインの小学校では月に一度くらいの間隔で、学年合同で行われるミサの時間があった。日本人には馴染みがないのでごっちゃになっていると思うが、ミサはカトリック教会で行われる祭儀で、プロテスタントでは礼拝と呼ばれる。校内にはミサを行う聖堂があり、神父が儀式を執り行う。
ミサの時間はキリスト教徒ではない私にとって疎外感を感じる為、あまり好きではなかった。ミサでは事前に先生から指名された2、3人の生徒が神に感謝する出来事を発表するのであるが、私は発表した事がない。私が恩師と思っている担任のベアトリス先生は何かと気にかけてくれて、一度指名されて発表する内容を考えていったが、なぜかミサの当日に指名されずに発表しなかった。ホッとしたが、少し残念な気持ちがした。
また、キリスト教ではキリストの肉体をパンに、血をワインに見立てて飲食する。ミサでは神父が信者にパンの代わりにホスチアというまん丸い白いお煎餅みたいなものを与える聖体拝領が行われる。絵は聖体拝領を描いたものだ。学校のミサの最後に聖体拝領が行われるが、私は洗礼を受けていない為、一人だけ座席に残って他のクラスメイトが食べ終わるまで待っていた。ベアトリス先生はもらってもいいよと言ってくれたが、生真面目な私は信者でもないのに悪い気がして断った。今ならどんな味がするのか知りたいので食べいに行くと思うけれど。。